歯科技工に関する専門用語とは?歯科技工士が働く場所の違いを解説

歯科技工士が働く場所の違いを解説

歯科技工は、専門的な内容に加えて用語の数も多いので、理解をするのはなかなか大変なものです。しかし、歯科に関する仕事に携わるのであれば、内容を理解した上で、他の人に教える必要があります。本記事を読めば、歯科技工に関する基本的な用語の意味や、歯科技工士が働く場所の種類が分かります。

治療に関する用語集

一口に口内の治療といっても、症例や進行の状況によってさまざまな内容があります。また、同じ治療法でも、保険が適用されるものと適用されないものがあるのでご注意ください。

インレー

インレーとは詰め物のことで、虫歯によって削り取った患部の凹みを塞ぐものです。虫歯は、治療が必要な範囲によって詰め物が適切なのか、かぶせ物が適切なのかが異なります。インレーは主に、初期の虫歯の治療で使用するものです。

メタルインレーやゴールドインレーなど複数の種類があり、素材によって保険が適用であるか否かが異なります。保険適用外であれば高額になりますが、ハイブリッドインレーのように変色しにくい詰め物もあるのです。「高額だから」と保険適用外のインレーを諦めようとするお客さまにも、長い目で見て選択をすることが大切だとお伝えしましょう。

クラウン

初期の虫歯に使用できるインレーと比べて、虫歯が進行している時に使用するのがクラウンです。使用する素材によって、保険が適用されるものと適用されないものがあります。たとえば、セラミック製は保険が適用されませんが、パラジュウム(銀歯)は保険の範囲内です。
かぶせ物であるクラウンは、歯を全体的に覆うので、周辺の歯やかみ合わせをよく確認する必要があります。

ブリッジ

ブリッジは、歯が無い場所の前後の歯を土台にする治療法です。歯を1本から2本失った際に適用される方法で、健康な歯を削る必要があります。
欠損部分の前後に健康な歯があれば治療ができますが、失った歯が増加すれば、その分削る歯も増加するのです。ブリッジは基本的に、歯肉を切り開くような、血が出る処置は必要がありません。人によって感覚は異なりますが、治療後もほとんど違和感がなく利用できます。

矯正治療

かみ合わせの悪い歯が、綺麗にかみ合うように調整することを矯正治療といいます。歯や顎の骨にゆっくりと力をかけながら歯並びを整えるため、矯正器具の装着期間が長いでしょう。おおよそ2年の装着期間があり、1ヶ月に1回の通院を必要とします。以下では、矯正治療の流れの一例を説明しました。

【矯正治療の流れ】
1.カウンセリングを行う
2.検査
3.治療内容の説明をする
4.矯正器具を装着する
5.治療を開始する
6.矯正器具を取り除く
7.保定期間を作る

矯正治療では、的確な診断や治療を行うためにも、レントゲン撮影や歯型の模型などによる精密な検査を行います。撮影の結果を確認しながら、治療のプランを立てるのです。治療内容の説明では、お客さまの環境に合った治療のプランを提案します。お客さまにとって不明な点がないように、治療の期間や費用について丁寧に説明しましょう。

お客さまの口内の状況にもよりますが、矯正器具の装着にかかる所要時間は、おおよそ2時間です。しかし前述の通り、矯正治療ではゆっくりと力をかけながら治療を行うため、装着期間が長くなります。矯正治療は、矯正器具を取り除いたらそれで終了するものではありません。整った歯並びを維持するためにも、保定期間が大切です。

歯科技工士が働く施設の解説

歯科技工士が働く施設は、一か所だけではありません。ここでは、歯科技工士が働く施設を確認しましょう。

歯科医院

歯科医院では、歯科技工士はスタッフとして就業する場合が一般的です。歯科医師や歯科衛生士と仕事を分担しながら、歯科医療に携わっています。歯科医院に常駐しながら、歯科医師から直接、詰め物や入れ歯などの依頼を受けます。
歯科技工所で就業する場合とは異なり、作成した補綴物をお客さまが装着する場面を観察できるのです。診療時間が決まっている歯科医院が多いため、歯科技工所と比較をすると勤務時間が短い傾向にあります。

歯科技工所

歯科技工士が就業する場所として一般的なのが、歯科技工所です。担当部署の変更により幅広い経験を積めるのが、歯科技工所の魅力だといえます。最新の機械を置いている技工所であれば、最新の機械を使って技術を磨くことが可能です。
技工所で長く働くには、自分の得意分野を見つけて技術を伸ばすことが大切になります。将来的に独立して開業を目指しているのなら、最適な環境だと言えるでしょう。

病院内の歯科技工室

歯科のある総合病院や、歯科大学に付属している病院では、歯科技工室があります。病院にはさまざまな疾患を抱えたお客さまが来院するため、歯科医院と比較しても多くの知識や技術が必要です。

先天的な欠損や奇形などを含むため、技工物の製作範囲も広くなります。しかし、幅広い症例に関わることができるので、自身の技術や知識を伸ばす機会が多いと言えるでしょう。技工に関する技術を学会などで発表する機会があるので、向上心のある人に向いている環境です。

まとめ

歯科技工に関する用語の一部を解説しました。専門用語は数が多いため、一度で全てを説明するのは困難です。不明点があれば、ご自身で調べたり、周囲の歯科医療従事者に確認したりしましょう。

「株式会社マスタリィデンタルラボ」は、宮崎県にある歯科技工所です。お客さまがご家族や友人との食事を楽しめるように、質の高い補綴物を提供しています。同じ考えを持つ歯科医院様がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談くださいませ。