審美修復ってなに? 美しさと機能を追求した歯科技工品の世界

審美修復ってなに? 美しさと機能を追求した歯科技工品の世界

審美修復

 

歯科医療の世界には「審美修復」という言葉があります。一般的には耳慣れない言葉ですから何をするのかよくわからない、という方も多いでしょう。保険診療で扱うレジンという樹脂や銀歯より見た目が良い素材を扱う治療ですが、そこには見た目の良さだけではない機能面の美しさもあります。

そこでこのコラムでは「審美修復」について詳しく語っていきます。

 

「審美修復」とは?

「審美修復」の意味

「審美」というのは「美しさを追求する」といった意味を持っています。「修復」は「痛んだ部分をもとのようにすること」という意味ですから、歯科医療に於いては悪くなった歯に対して、噛む、噛み合わせる、などの機能を回復するだけでなく、美しさにもこだわった治療と言えばわかりやすいでしょう。

例えば「審美」という言葉が付かない治療の場合、虫歯を削ってそこに詰め物や被せ物をするとき、硬質レジンという樹脂か銀歯を使います。これらも歯科医師や歯科技工士は出来るだけきれいな形にしようと努力しますが、天然歯との違いはわかるため、他者から見て違和感があります。そして「他者に違和感を持たれる」と思うことは、それを装着した人自身のストレスにもなってしまいます。

「審美修復」の意味

 

外観の気にし方は人それぞれなので、特に気にしない、という人であれば問題はありません。ただ、気にする人は「人前で口を開けたくない」という気持ちになってしまうこともあります。口の動きは表情を表す大事なコミュニケーション機能も持っていて、どうしても対面する相手に見られてしまう部分ですから、「見られている」と思う気持ちが働くのは仕方がないことです。どうしても気になってしまう、という人は本来持っていた明るい笑顔を失っていくことすらあります。

また、人前で話したりすること、接客業などを仕事にしている人は、外観が「仕事の成果に関わるのではないか?」というストレスも発生するでしょう。

そこで有効なのが「審美修復」です。銀歯や硬質レジンは、隣り合う天然歯と色合いや質感が違うので違和感が発生しますが、セラミックなどで被せ物・詰め物を作れば、質感や色を周囲の歯に合わせて製作することができるので、他人にはそれが人工的な歯とは気づかれにくいのです。

「審美修復」の特徴は外観の良さだけではない!

多くの人が「審美修復」に対して、外観の良さを求める治療だと思うでしょうが、実は機能的な良さもあります。いくつかのメリットを具体的にあげましょう。

セラミックであれば金属アレルギーの心配がいらない

セラミックなど金属を使わない素材であれば、金属アレルギーの心配がありません。金属アレルギーは銀歯の中の金属イオンが溶けだして体内に侵入し、その周辺の歯ぐきが黒ずんできたり、その他の体調不良をおこしたりするとも言われるものです。

耐久性が高い

ジルコニアなどは非常に強度が高いので割れにくく、耐久性が高いと言われています。

素材によっては二次虫歯になりにくい

身体に適合性が高い素材や、表面がつるつるで汚れが付きにくい素材は、虫歯になりにくいというメリットもあります。

審美修復で扱う素材の種類

ここでは審美修復でよく扱われる素材の特徴を、種類ごとに上げていきましょう。ただし名称は扱う歯科医院などで違いがありますので、実際に検討する際は内容をよく確認してください。

セラミック

セラミックは陶器にも使用される素材です。外観に透明感があること、色合いや質感をその人ごとに細かく調整できるので、前歯に使っても違和感なく仕上げることができます。また、金属を使わないのでアレルギーの心配もありません。さらに、変色しにくい特徴があるので美しさを長期に渡って保てるメリットもあります。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドはセラミックとレジンというプラスティックを混合して作られたものです。セラミックより透明感はありませんが、十分に美しく仕上げることが可能です。セラミックに比べて価格が安いこと、樹脂の柔らかさがあるので噛み合わせる相手の歯に優しいこと、粘りがあるので割れにくいことなどのメリットがあります。

メタルボンド

メタルボンドは内側に金属を使っているので強度の高さが特徴です。表面はセラミックなので違和感のない仕上がりが可能ですが、内部に金属があるので透明感ではセラミックだけのものより劣ります。しかし変色しにくい点ではセラミックと同様のメリットがあります。

ジルコニア

ジルコニアはセラミックの一種ですが非常に硬いことで知られています。色が合わせにくいので前歯には向きませんが、割れにくいので強い力がかかる奥歯に使用されます。金属ではないのでアレルギーの心配はありません。

ゴールド

見た目はセラミックのような自然な仕上がりはできませんが、適度な柔らかさがあって、対合歯に優しいこと、割れにくいこと、身体への適合性が高いので二次虫歯になりにくいことなどのメリットがあります。

まとめ

「株式会社マスタリィデンタルラボ」は宮崎県にある歯科技工所です。多数の歯科技工士が所属しており、全員が優れた技能を持っているので、詰め物や被せ物などの補綴物を美しく、精巧に仕上げることができます。

また、社内に歯科用CAD/CAMの設備もそろえていますので、素早い仕上がりでCAD/CAM冠を納入することも可能です。

他にも入れ歯や、歯列矯正装置の製作も積極的にお受けしています。歯科技工物の作製なら「株式会社マスタリィデンタルラボ」にお任せください。