歯科技工士とは? 歯科医療を支える重要な役割を解説

歯科技工士とは? 歯科医療を支える重要な役割を解説

「歯科技工士」という仕事を聞いたことがありますか? 歯科技工士はその存在はあまり知られていませんが、歯科医療を支えるための重要な役割を担っています。

ここではその「歯科技工士」と呼ばれる人たちが、どんな仕事をしているのか、などを徹底解説して行きます。

「歯科技工士」とはどんな仕事なのか

歯科技工士とは?

「歯科技工士」は歯の詰め物・被せ物、入れ歯、歯列矯正装置などを製作、または修理することを主な仕事としています。

「歯科医師」や「歯科衛生士」、「歯科助手」との違い

「歯科医師」、「歯科衛生士」と名前が似ているので、歯科医院で治療をする仕事と勘違いする人もいますが、歯科技工士が治療行為を行うことはありません。

ちなみにその業務を大きく分けると、以下のようになります。

歯科医師…「歯科医療および保健指導をつかさどる」と歯科医師法で定められています。要約すれば歯科医療の管理者と言って良いでしょう。

歯科衛生士…主な仕事は、歯や歯ぐきの状態を検査したり、専用の機器を使って歯石を取ったりするなどの「予防処置」、歯磨きなどの衛生的アドバイスを行う「保健指導」、歯科医師のパートナーとして治療に協力する「診療補助」の3つです。治療行為を行うことが可能で、国家資格が必要です。

歯科助手…法的に認められた資格は特にないので、医療行為を行うことはできません。医療行為に当たらない補助的な仕事や受付業務などを行っています。

歯科医師

 

歯科衛生士

 

歯科技工士の重要性

虫歯菌が歯を侵食している場合はその進行を止めるために、悪くなった部分を削る必要があります。また、事故などで歯が欠けたりした時は舌を傷つけたりするおそれがあるので、やはりとがった部分などを削って処置する必要があります。

しかし、人間の歯は再生する能力がありませんから、削った部分は何らかの方法でカバーする必要があります。カバーしないと、食べ物をうまく噛めなかったり、そこに食べ物が詰まって不快だったり、虫歯が再発したりしやすいからです。

そこで登場するのが詰め物や被せ物です。金属やセラミックなどいろいろな素材を用いて、削った部分をカバーすれば日常生活が支障無く送れます。その詰め物や被せ物を作るには精密な技能と歯科医療の知識が必要です。口の中に入れるものですから衛生的な配慮が必要ですし、噛み合わせの知識が無ければしっかり食べ物を噛めるものは作れません。また、歯はコミュニケーションの際に人に見られる部位ですから、機能面だけでなく違和感がないように美しく作ることも要求されます。

詰め物・被せ物を装着するまでの業務は、歯科医師と歯科技工士の分業で行われるのが一般的です。虫歯などの不具合を発見して、削り、型を取るまでは主に歯科医師が担当し、その情報を受け取って詰め物や被せ物を精巧に仕上げる部分を歯科技工士が担当します。出来上がった詰め物・被せ物は再び歯科医師の手によって患者の口の中に装着されます。

また、詰め物・被せ物だけではなく、入れ歯や歯列矯正のための装置を作るのも歯科技工士の重要な仕事です。

歯科技工士って資格が必要なの?

歯科技工士は国家資格を持っていなければできない仕事です。歯科技工士になるには、いくつかの条件があります。まず国家試験を受けるためには以下のどれかを満たす必要があります。

a.文部科学省の大臣が指定している歯科技工士の学校を卒業していること
b.都道府県の知事が指定している歯科技工士の養成所を卒業していること
c.歯科医師の国家試験、または歯科医師の国家試験予備試験を受ける資格があること
d.日本以外の国の歯科技工士学校または歯科技工士養成所を卒業していて、上記のa~cと同等以上の知識や技能があると認められたもの
e.日本以外の国で歯科技工士の資格を得ていて、上記のa~cと同等以上の知識や技能があると認められたもの

歯科技工士の試験では、歯科理工学や歯の解剖学などの学説試験と、歯科技工の実地試験があります。

歯科技工士は歯科医院にいるの?

歯科技工士は歯科医院にいるの?

 

歯科技工士が在籍している歯科医院もありますが、「歯科技工所」という場所で働いている人の方が多いです。

歯科医院によっては、セラミックなどを使った自費診療で詰め物や被せ物を作る時に、歯科技工士を歯科医院に呼んで患者と直接話をする機会を作るところもあります。しかし、一般的には歯科技工士が患者と合うことはあまり多くはありません。

歯科技工士は歯科医療を支える歯科医師の重要なパートナー

ここまで書いてきたように、歯科技工士は普段私たちが接触することはあまりないものの、歯科医療業界を支える重要な役割を背負っています。

歯科医療の中心は歯科医師と言ってもいいでしょう。その歯科医師を、患者の目に触れる現場でサポートしたり、衛生面を担当したりして現場のパートナーとなるのは歯科衛生士です。一方歯科技工士は、詰め物・被せ物、入れ歯、歯列矯正装置などの製作面でのパートナーとしての役割を受け持っています。

まとめ

宮崎県にある株式会社マスタリィデンタルラボは歯科技工のプロフェッショナル集団として、詰め物・被せ物、入れ歯、歯列矯正装置の製作を行っています。

豊富な経験と精密な技術をもって、歯科医療に貢献できるよう、日々研鑽を積んでいますので、歯科技工物の製作についてご用命の方はお気軽にお問合せください。